製品技術部 鶴谷 知洋・戸羽 篤也・飯田 憲一・畑沢 賢一・三戸 正道
■研究の背景鋳物部品において、穴あけやフランジ面加工など寸法精度が必要な部分は機械加工が行われています。
機械加工をプレス加工に代替できれば加工時間の短縮や生産コストの低減が図られるため、自動車産業をはじめと する納期やコストの厳しい分野に適用されることが期待されます。そこで、複雑形状を低コストで量産できる鋳造技術と 高精度な形状を低コストで量産できるプレス加工技術を組み合わせた新しい量産型加工プロセスの開発に取り組みました。
■研究の要点
1.塑性加工に適した鋳鉄材質に関する研究
2.サーボプレスによる加工条件と加工品質の検証試験
3.サーボプレスを用いた鋳鉄品の塑性加工試験

プレス加工品質の違い 本研究による加工品質の違い
(従来プレスの加工、サーボプレスの加工) (一般的な鋳物、本研究で開発した鋳物)
1.塑性加工に適した球状黒鉛鋳鉄品の材質(伸び、硬さ、組織)を検証し材質制御技術を確立しました。
2.サーボプレスによる加工条件(加圧速度、加圧パターン等)が加工品質に与える影響を検証しました。
3.サーボプレスを用いた鋳鉄品(鋳放し)の穴あけ加工や潰し加工を行い、塑性加工の有効性を確認しました。