農業研究本部

ダイズ新品種「スズマルR」の育成

黒崎 英樹,藤田 正平,大西 志全,鴻坂扶美子,田中 義則,竹内 徹,山下 陽子,木口 忠彦,樋浦 里志

道総研農試集報.101,1-13 (2017)

「スズマルR」は,北海道立総合研究機構中央農業試験場で,中生・安定多収で納豆加工適性に優れる小粒品種「スズマル」を反復親として,連続6回の戻し交配を行い,ダイズシストセンチュウレース1,3抵抗性遺伝子(Rhg4,rhg2,rhg1)をDNAマーカーを利用して選抜し,育成した品種である。2015年に北海道の優良品種に認定され,2016年に品種登録された。「スズマルR」は,ダイズシストセンチュウレース1,3抵抗性が,「スズマル」の“弱”に対し,両レースに抵抗性を示す“極強”であり,成熟期,収量性や粒大は「スズマル」並で,納豆加工適性は「スズマル」と同様に優れる。「スズマルR」を今後「スズマル」に置き換えて普及することで,道産納豆用大豆の安定生産に寄与することが期待される。


全文(PDF)