農業研究本部

中本洋:有機質肥料主体施肥への各種露地野菜の適性

[短報]各種露地野菜における有機質肥料の化学肥料窒素代替性

中本洋

北海道立農試集報.96,35-41 (2012)

 施肥窒素の50%以上を有機質肥料で与える栽培に対する各種露地野菜の適性を検討した。キャベツ栽培において窒素の全量を各種有機質肥料で施肥した際の規格内収量は,窒素無機化の速い魚かすあるいはナタネ油かすを主体とした有機質肥料区が,発酵鶏ふん,米ぬか油かす区を上回った。次いで,各種露地野菜において,魚かす主体有機質肥料を用いて施肥窒素を50%および100%の2水準で代替した際の全量化学肥料栽培に対する規格内収量比を比較した。規格内収量比90%以上を確保できる代替率の上限は,ニンジン,ダイコンでは100%,キャベツ,ハクサイ,ブロッコリーでは50%であった。ただし,キャベツ,ハクサイにおいても,マルチを使用することにより100%の代替が可能であった。


全文(PDF)