農業研究本部

インゲンマメ新品種「福寿金時」の育成

奥山 昌隆,江部 成彦,竹内 徹,小野寺鶴将,島田 尚典,佐藤 仁

道総研農試集報.99,13-24 (2015)

  「福寿金時」は,北海道立(現:北海道立総合研究機構)十勝農業試験場及び中央農業試験場が育成した,金時類で初めてのインゲンマメ黄化病抵抗性で多収・大粒の品種である。 「福寿金時」は,多収・大粒で良質の金時類品種「福勝」を反復親として,大福類品種「大福」由来の黄化病抵抗性遺伝子(Sdvy-1)をDNAマーカー選抜による連続6回の戻し交配により導入し育成した品種である。黄化病抵抗性は,「福勝」の“弱”に対し,罹病しない“極強”であり,収量性,粒形質及び煮豆・甘納豆加工適性は「福勝」と同様に優れる。 2010年に北海道の優良品種に認定され,今後「福勝」に替えて普及することで,道産金時類の良質安定生産に寄与することが期待される。


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