農業研究本部

夏秋ギク型輪ギク「精の一世」の再電照処理が花序形態および上位葉長に及ぼす影響

黒島 学

道総研農試集報.99,89-95 (2015)

 夏秋ギク型輪ギク「精の一世」のシェード9/10月切り作型において,切り花品質の向上に効果的な再電照技術を確立するため,秋彼岸向け作期で短日処理開始後の再電照が花序の形態および上位葉に及ぼす影響について検討した。「精の一世」の発根苗をプランターおよびハウス内圃場に定植し,7月下旬まで暗期中断を行って花芽分化を抑制した。暗期中断終了後,シェードによる短日処理条件下で栽培した。再電照処理を,短日処理開始後9~23日の間に3,4および5日間行い,再電照処理前後の花芽分化過程と開花後の切り花品質を調査した。その結果,花芽分化中の総苞形成後期から小花原基形成後期までの時期に再電照することで,小花数の増加,管状花数および管状花率の減少,上位葉長の増加することが明らかとなり,切り花品質の向上につながった。


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