農業研究本部

リンゴ新品種「マオイ」の育成

吉田 昌幸、村松 裕司、峯岸 恒弥、小賀野隆一、渡辺 久昭、柿崎 昌志、田中 静幸、稲川 裕、野田 智昭

北海道立農試集報.82,41-48 (2002)

 リンゴ「マオイ」は,北海道立中央農業試験場において,早生で果実品質の優れた品種の育成を目標とし,1982年に極早生品種「マンテット」を種子親,果実の肉質が優れた中生の系統「HAC6」を花粉親として人工交配を行い,獲得した実生から選抜された品種である。「HC15」の系統番号で各種試験を重ねた結果,2000年に北海道の優良品種として認定され,「マオイ」の品種名で種苗登録出願が受理された。収穫期の早晩性は極早生で,果実は「きたかみ」より大きく,豊産性である。極早生のリンゴとしては肉質が良く,日持ち性に優れている。普及対象地域は北海道一円である。


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