農業研究本部

ネットメロン新品種「めろりん」の育成

中住 晴彦、土肥 紘、宮浦 邦晃、志賀 義彦、中野 雅章、平井 剛

北海道立農試集報.82,49-56 (2002)

 緑肉メロン「めろりん」は花・野菜技術センターで育成された単交配一代雑種品種である。種子親は「HM-G50」で,花粉親は「HM-G51」である。1998年に北海道の奨励品種に認定された。果肉色は淡緑色で、肉質は「キングメルティー」と同様のメルティング質で口当たりが良い。食味は,良食味品種の「キングメルティー」とほぼ同等で良好である。糖度は「キングメルティー」よりやや低い。果実の成熟日数は約52日で「キングメルティー」より3日程度長く,日持ち性は「キングメルティー」と同等~やや優れるが,追熟中に果皮の黄化がみられる。「キングメルティー」に比較して果形はやや丸く,ネット密度は高く,平均一果重が大きく,果肉が厚い。早晩性は早生~中生である。両性花着生率,着果率ともに高く,着果は安定し,低温着果性も高い。着果性と肥大性に優れるため多収である。うどんこ病とつる割病(レース0,レース2)に抵抗性を有する。適応作型は無加温半促成栽培である。


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