農業研究本部

ピーマンの主枝数と栽植密度の違いが整枝と収穫作業に及ぼす影響

黒島 学

北海道立農試集報.86,83-88 (2004)

 ピーマンの主枝数と栽植密度が,整枝と収穫作業に及ぼす影響を,主枝1本仕立て株間35㎝,主枝1本仕立て株間50㎝,主枝4本仕立て株間50㎝において検討した。 主枝を選定するまでの整枝作業では,栽植本数の多い主枝1本仕立て株間35㎝で作業時間が長く,主枝を選定し誘引する作業では,a当たりの主枝本数の多い主枝4本仕立て株間50㎝で作業時間が長かった。草姿が完成するまでの整枝に係る作業時間の合計は,主枝1本仕立て株間50㎝が372分/aとなり最も短時間であった。 収穫作業時間および収穫作業効率(単位時間当たりの収穫果数)に仕立て法の違いによる差はなかったが,a当たりの収穫個数の増減が収穫作業効率に影響し,収穫果数が少なくなると収穫作業効率が低下する傾向が各仕立て法でみられた。収穫の作業姿勢の出現頻度には,仕立て法の影響がみられた。主枝4本仕立て株間50㎝では,他の仕立て法と比較して身体的負担の小さい立ち姿勢の割合が高い。主枝1本株間35㎝および主枝1本株間50㎝において,軽い前屈姿勢の割合が比較的高かった。


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