農業研究本部

光センサーによるナガイモの品質(乾物率・ねばり)測定技術

相馬ちひろ、奥村理、加藤淳、松島克幸、佐藤定泰、山下隆志、本田博之

北海道立農試集報.91,15-22 (2007)

 光センサーを用いたナガイモ品質(乾物率・ねばり)の非破壊評価の可能性について検討した。作成した検量線は,予測標準誤差(Standard error of prediction ,SEP)が乾物率に関しては0.60%,ねばりに関しては8.0RVUであり,目標として設定したSEP(乾物率;1.5%,ねばり;10.0RVU)の値を下回っていた。また,重量規格や栽培年次,生産者,産地および収穫時期,試料の状態(おがくず詰め,泥付き,水濡れ),貯蔵期間の違いが光センサーによる推定値に及ぼす影響について検討した。その結果,表面の状態が泥付きまたは水に濡れた状態の3Lサイズの試料に関しては,十分な精度が得られなかった。しかし,検量線作成時と同様のおがくず詰め状態の試料ついては,乾物率,ねばりともに作成した検量線の適用が可能であることを明らかにした。


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