根釧機械開墾地区(別海村床丹第二)の土壌の特性と施肥法について

早川　康夫、橋本　久夫

北海道立農試集報．2，1-14 (1958)

　根釧機械開墾が昭和３１年度より別海村床丹第二区において開始されている。この開墾方式は種々の点で新しい試みが織り込まれており、それぞれの分野で検討を加えつつあるが、土壌肥料の面からつぎの３点について試験考察を行なった。すなわち噴出源よりの距離的な差異からくる中標津、床丹第二区火山灰土壌の理化学的特性の比大型トラクターによる深耕の影響および牧草栽培上特に留意すべき施肥方法である。 　この結果床丹第二区における火山灰各層の特性は中標津標準土と大差ないが、もっとも重大な影響をおよぼすのは深耕で、これにより礬土性の高い摩周ｃ、ｄ層が耕土に混入し、このため燐酸欠乏とともに特に窒素欠乏が顕著なるこよである。したがって牧草栽培に２年目以降の禾本科牧草に対する追肥には窒素の多量を施用することが収量をあげる必須条件となろう。

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