上川旭正地区における水稲生育不良現象の実態と対策
盛 時雄
北海道立農試集報.14,90-96 (1964)
上川旭正地区は、古くより米作多収穫地帯の名声を博し、管内稲作の中核をなしていたが、数年前よりその生育がとみに劣え収量の低下もはなはだしいという現象が発現した。 元来、本地区の土壌は、腐植質火山灰土壌に由来していて、NH4一Nの吸着保持力はきわめて弱く、また、漏水過多や、凝集性の乏しいため挿秧に際して深植えになりやすいなどの諸特性を併有するところから、これらが、初期分けつの遅延、後半の生育凋落をきたし、減収の主なる原因をなしているものと解された。
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