農業研究本部

根釧地方火山地における牧草地土壌の理化学的特性とその施肥法に関する試験
第6報 採草用混播牧草の施肥法について

早川 康夫、橋本 久夫

北海道立農試集報.8,1-12 (1961)

 開墾後約30年経過して地力のやや低下した火山灰地において、速効性無機質肥料 の施用量がチモシー、赤クロバーの混生割合と収量におよぼす影響をみた。その結果 は次項のとおりであった。 

1.初年目は燐酸基肥の効果が大きい。2年目以降は窒素の増施でチモシーの収量が 増加し、た加里の多用は赤クロバーの混生比率を高め、かつ耐用期間の延長に効 果がみられた。
2.従って播種時の基肥には燐酸を多用し、2年目赤クロバーの混生割合の高い時期 には加里と燐酸を多用し、3年目以降赤クロバーの枯損消滅したあとには窒素に 重点をおいた追肥を行ない、チモシー収量を上げるようにする。すなわち年次の 経過に伴なう混生割合の変遷に従って施肥法を変える必要を認めた。


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