農業研究本部

羊蹄系腐植質火山性土における混層耕の効果
主としててん菜に対する効果とその要因について

平井 義孝、高尾 欽弥、後藤 計二

北海道立農試集報.21,78-88 (1970)

 羊蹄系腐植質火山性土において、混層耕(60㎝)の効果を試験した結果、てん菜の 初期生育が著しく増進し、施行初年目では標肥条件で普通耕(15㎝)より25%増収 した。年次の経過に伴い増収率は漸減したが、3年経過後でもなお普通耕に比べて収 量は高く、その要因は、粗粒火山性土の場合と異なり、土壌中の有害糸状菌密度低下 による初期生育の促進と、土壌の理学性改善によるものであった。また、当地方の主 幹作物の1つであるばれいしょに対する混層耕の影響は、低温多雨年では効果がみら れたが、平年気象条件では影響が小さかった。


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