農業研究本部

北海道産米の品質に関する物理化学的研究
第2報 米の食味特性と蛋白質含量との関係

南 松雄、土居 晃郎

北海道立農試集報.26,49-58 (1973)

 北海道産米は府県米に比して玄米および精白米中の蛋白質含量が高く、品種間では 「農林20号」、「しおかり」は「はやゆき」、「そらち」に比して高い。  「そらち」、「しおかり」では玄米の蛋白質含量と飯米の粘弾性値および食味の総 合評価値の間には高い負相関が認められ、同一品種では蛋白質含量が増すと米の食味 は劣化すると思われる。一方、食味の良否の品種間差異は蛋白質含量よりも玄米のア ミロース含量による影響の方が大きいように思われ、貯蔵蛋白質の増加により、でん 粉粒の性質がさらに劣悪化するものと考えられる。


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