農業研究本部

水稲雑種集団の養成方法が主要形質に及ぼす影響

佐々木 一男、柳川 忠男

北海道立農試集報.28,52-61 (1973)

 水稲の初期世代における集団養成方法の差異が、後代系統の主要形質に及ぼす影響 を明らかにするために実験を行なった。  材料は、草型、初期生育などの異なる「ささほなみ」と陸稲「北海早生1号」の雑 種集団を用いた。F2、F3世代に直播、移植、冷水掛流しの3つの栽培条件を与え、 F3~F5世代で主要形質に及ぼす影響について検討した。  その結果、直播区は早生化の傾向が強く、移植区は長稈多けつ型の個体が多く、冷水区は短稈多けつ型の個体が多かった。  以上のことから、雑種集団養成に及ぼす初期世代の栽培環境の影響の大きいことが 確認された。


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