農業研究本部

ばれいしょの主要形質の年次安定性に関する品種間差異

村上 紀夫

北海道立農試集報.29,7-16 (1974)

 ばれいしょの年次安定性を推定するため上いも重およびでんぷん収量を取り上げ、 FINLAY & WILKINSON(1963)の提唱した回帰係数、および年次平均収量、ならびに年次 間変異係数を比較する方法によって検討した。  その結果、年次反応から、安定性、多収で平均安定性、少収で平均安定性、および 不安定性などを示す品種のあることを知った。そうして上いも重およびでんぷん収量 についての品種の年次安定性は、それを構成する形質についての品種の年次安定性、 あるいは構成形質との間に有意な関係のあることを認めた。さらに、年次安定性は気 象要因および疫病り病程度に影響されるものと推察された。


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