農業研究本部

十勝地方における土壌の分類とその特性に関する調査研究
第1報 土壌生成因子としての地形および火山灰について

菊地 晃二、関谷 長昭、横井 義雄

北海道立農試集報.31,14-27 (1975)

 地力保全基本調査における土壌統分類は、各市町村ごとに調査・取りまとめが行な われ、数多くの土壌統が設定された。これを十勝支庁という比較的大きな行政単位で 調査結果を取りまとめるための前提条件として、土壌生成因子としての地形および火 山灰について調査・研究を行なった。  その結果、第1には、発達する各種地形を100前後に区分し、命名を行なった。 さらに、これらを概括的に取りまとめるために台地の高低と侵食の度合形状の特徴お よび水分状況などを考慮して次に示す3つの区分と命名を行なった。 1)高台地、2)中台地、3)低台地。  第2には、分布・堆積している各種火山灰について降下年代、理化学性および鉱物 組成などを考慮して次に示す3つの区分と命名を行なった。 1)新期未熟火山灰、2)新期風化火山灰、3)古期ローム質火山灰。  第3には、これら区分した火山灰は台地の高低および地域によって異なる分布・堆 積の特徴が認められた。  以上管内全域について土層を構成している火山灰および非火山灰の堆積状況は次に 示す8つの区分を行なった。 

1)新期未熟火山灰/新期風化火山灰/古期ロ一ム質火山灰
2)新期未熟火山灰/古期ローム質火山灰
3)新期未熟火山灰/新期風化火山灰/台地土
4)新期未熟火山灰/新期風化火山灰/低地土
5)新期未熟火山灰/台地土
6)新期未熟火山灰/低地土
7)新期末熟火山灰/泥炭土
8)低地土


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