大豆の裂莢性に関する育種学的研究
2 裂莢性の検定方法と品種間差異
土屋 武彦、砂田 喜与志
北海道立農試集報.39,19-26 (1978)
裂莢性の検定方法を
1.成熟後30日間圃場に放置した後裂莢率を調査する自然裂莢法、
2.成熟後刈取りガラス室内に40日間放置するガラス室内乾燥法、
3.循環式乾燥器による熱風乾燥処理法(60℃)の3法について比較した。
その結果、熱風乾燥処理法が最もよく品種固有の裂莢性を示した。 つぎに、熱風乾燥処理法によって裂莢率を調査した。 「トヨスズ」、「キタムスメ」、「北見白」など北海道の基幹品種の大部分は、高 い裂莢率を示したが、北アメリカ、中国から導入した「満倉金」、「黄宝珠」「Haro soy」などは裂莢難の傾向であった。また外国産品種を片親にして育成された「ワセ コガネ」「ナガハジロ」などは、中間の裂莢率を示した。裂莢率と他の形質との相関 では、主茎長、主茎節数とは負の100粒重とは正のそれぞれ高い相関を示し、裂莢難 の品種は、いずれも無限伸育型で粒大が小さく、草丈が高く、着莢位置が低かった。
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