大豆品種の最下着莢位置と主要形質との関係
土屋 武彦、砂田 喜与志
北海道立農試集報.40,1-9 (1978)
大豆品種の最下着莢位置について品種間差異ならびに他形質との関係を検討した。 その結果、
1.最下着莢節位、最下着莢節位高、下位着莢率の3形質とも品種間分散は1%水準 で有意であり、品種間差異が確認された。導入品種は北海道品種に比較し最下着 莢節位高が低く、下位着莢率が高かった。
2.最下着莢節位高の遺伝力は、主茎長や主茎節数等の形態的形質の値よりやや低く 子実重の値よりは高く推定された。
3.最下着莢節位高は密植すると高まり、疎植すると低くなる傾向にあった。
4.最下着莢節位高と開花期、成熟期との間には正の高い相関が、最下着莢節位高と 下位着莢率との間には負の高い相関が認められた。 また、有限伸育型品種群においては、最下着数節位高と主茎長、主茎節数との間 に正の高い相関が認められた。
5.最下着莢節位高と子実重、粒大との間には高い相関関係がないので、子実重や粒 大に影響なく最下着莢位置を高めることが出来るものと推察された。
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