農業研究本部

ジャガイモヒゲナガアブラムシのダイズにおける発生消長
~品種間差異とダイズ矮化病との関連~

兼平 修

北海道立農試集報.40,51-60 (1978)

 1974年から1977年におけるジャガイモヒゲナガアブラムシの発生消長は、年次によ り発生量及び発生型が多少異なったが、概して低密度で推移し、吸汁加害による直接 の被害は見られなかった。  一方、ジャガイモヒゲナガアブラムシが媒介するダイズ矮化病の被害は、その発生が低密度でも容易に引き起こされ、ジャガイモヒゲナガアブラムシの発生量(x)と 発病率(y)の間にはy=(L-X)/(Dm+X)もしくはy=100-10b-axで示される関係があった。  矮化病に比較的抵抗性とされる「黄宝珠」、「Adams」は感受性の「コガネジロ」 、「白鶴の子」に比べて、ほ場での発病率は低かったが、これはジャガイモヒゲナガアブラムシの発生量が少なく、かつ矮化病にも感染しにくいことによる。


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