農業研究本部

チモシー品種の生育と乾物消化率に及ぼす土壌水分の影響

古谷 政道、増谷 哲雄、樋口 誠一郎、筒井 佐喜雄

北海道立農試集報.50,13-24 (1983)

 チモシー品種クンプウ(極早生),センポク(早生),ノサップ(早生),エレクタ(中生),ホクシュウ(晩生)の4栄養系を,あらかじめ訓子府湿性黒色火山性土を詰めた1/5,000aのワグナーポットに移植し,ガラス室で65日間栽培した。土壌水分は最大容水量の82%,63%,39%の3処理とした。地上部及び地下部乾物重は全品種とも82%区が最も大きく,39%区が最も小さかった。82%区に対する相対全乾物重は,63%区でホクシュウが最も大きく,39%区でクンプウが最も大きく,エレクタが最も小さかった。品種と土壌水分の交互作用は有意性を示し,クンプウの耐乾性がやや強いと推定された。乾物消化率に及ぼす土壌水分の影響は明らかで,交互作用は有意性を示し,品種により処理間の傾向が異なったが,63%区の乾物消化率が低い傾向が認められた。


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