農業研究本部

二酸化硫黄接触による果樹の可視被害
第2報 感受性の差異をもたらす要因

長谷部 俊雄、市川 信雄、山上 良明、黒川 春一

北海道立農試集報.56,9-17 (1987)

 二酸化硫黄接触による可視被害発現に対する感受性について樹種間差のあることを前報で明らかにした。本報ではかかる差異をもたらした要因として二酸化硫黄接触に伴う葉身への硫黄取込みと葉身汁液pHの低下に対する低抗性をとりあげた。  前者については可視被害初発時点での集積速度と長時間按触時の許容量を,後者については瞬時的な汁液pHの低下に対応するものとして添加塩酸量増加に伴う汁液pH低下曲線における勾配の大小を,また緩慢なpH低下に対応するものとして二酸化硫黄接触に伴う汁液中の増加結合酸量をあてて調査した。これらの調査結果をもとに各樹種の感受性と諸要因との関連表を作った。


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