農業研究本部

アズキ上胚軸および上胚軸由来カルスからの植物体再分化

佐藤 毅、安積 大治、原田 竹雄、松川 勲

北海道立農試集報.61,51-60 (1990)

 アズキの上胚軸を再分化培地で培養しカルスを経由せず直接植物体を再分化させることができた。この場合のBAP濃度は0.1mg/lがよく、ベニダイナゴンの不定芽形成率は92%であった。  さらに、上胚軸から誘導したカルスを再分化培地に移植して培養し、供試した全ての品種から不定芽が得られた。  再分化培地のBAP濃度は単独で用いる場合1.0mg/lが適当であり不定芽形成率はハツネショウズで20%であった。また、0.05mg/1NAA、10.0mg/lBAPの培地では不定芽形成率が高まり36%であった。  得られた不定芽はMSホルモンフネショウズ再分化植物体由来の種子を再分化第1代として圃場で栽培したところ形態的な変異個体および百粒重が元品種よりも重い大粒個体が得られた。また、再分化第2代においてもある程度大粒性が維持された。


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