酵素標識プローブによるシングルコピー遺伝子の検出
安積 大治、原田 竹雄、佐藤 毅、松川 勲
北海道立農試集報.61,61-67 (1990)
酵素の化学反応を標識として利用した、サザンハイプリダイゼーションによるシングルコピー遺伝子の検出について検討した。 材料としてトマト上位葉から抽出した全DNAを用いた。DNAを制限酵素で分解した後に電気泳動し、ナイロンメンブレンにトランスファーした。 プローブとしてトマト核DNAのリブロース-1、6-2リン酸カルボキシラーゼ(Rubisco)の小サブユニット3Aのクローンを用い、プローブDNAの標識は、ECL遺伝子検出システム(アマシャムジャパン社)法によった。 サザンハイブリダイゼーションの結果、シングルコピー遺伝子であるRubisco小サブユニット3Aが検出された。 トマトのゲノムサイズから概算すると検出感度は約5pgであった。 また、プローブとしてDNAだけでなくRNAも利用できることが示唆された。
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