農業研究本部

カボチャ果実成熟に伴う成分変化から見た収穫適期に間する研究

長尾 明宣、印束 照彦

北海道立農試集報.62,63-68 (1991)

 カボチャの代表的な品種「えびす」を供試し、果実の肥大・成熟に伴う成分等の推移から、果実の収穫適期を検討した。  果実重量は開花後25日目にほぽ収穫時の大きさに達した。  澱粉含量は開花後40~45日目に最高値を示し、その後減少した。  全糖含量は開花後10~15日にピークを示し、その後減少した。しかし、澱粉含量が減少する頃より全糖含量は再び増加を示し、またα-アミラーゼ活性も高くなった。  全ペクチン含量は開花後40日目まで増加し、その後は880~950mg/100gを推移し、顕著な変化は認められなかった。  また、果肉の硬さに係わる塩酸可溶性ペクチン/全ペクチンの値は、果実の肥大、成熟期間を通して、ほぽ一定値を小した。  以上の結果より、カボチャの内部品質からみた収穫適期は開花後40±5日の果実と考えられた。


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