農業研究本部

道央北部における夏どりレタスの生育、収量に及ぼすマルチ資材と窒素施用量の影響

川岸 康司、土屋 武彦、土屋 俊雄

北海道立農試集報.63,1-10 (1991)

 1988~1990年に、高温期の夏どりレタス栽培に対するマルチ資材と窒素施用量の影響を検討した。  白黒ダブルマルチの使用により、対照の無マルチに比べ、地温の上昇は抑えられ、その変動も小さくなり、土壌水分は減少しにくい傾向がみられた。その結果、抽だい率が低下し、生育、収量は安定した。  また、白黒ダプルマルチの高うね全面処理でもほぽ同様の効果が認められた。  一方、夏どりレタス栽培では地温が25℃以上になると、生育に悪影響を及ぼすと考えられた。  また、窒素多施用(N4.0kg/a)では生育期間中、土壌中の無機態窒素量が多くなり、欠株の発生が増したり、外葉の生育が抑えられ、小玉や不結球の発生が多くなった。この時の土壌中の硝酸態窒素量は、生育期間中10mg/100g以上で推移していた。  このことから、土壌中の硝酸態窒素量が10mg/100g以上では生育異常が発生しやすくなると思われた。


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