農業研究本部

北海道産小豆の品質関連形質の変異および種皮色とアン色の関係
北海道産小豆の製アン特性に及ばす品質開連形質の影響(第l報)

加藤 淳、細谷 恵理、市川 信雄

北海道立農試集報.64,25-34 (1992)

 北海道産小豆の品質関連形質について、3年問にわたり調査し、アン色に及ぼす種皮色について検討した。  供試5品種の中では、「エリモショウズ」の種皮のL*値(明度)とb*値(黄味度)が高かった。十勝産の「エリモショウズ」は百粒重、タンパク含有率および種皮のL*値とb*値が高く、かつ種皮色の変異が小さかった。  百粒重はいずれの品種も年次による変異が大きかったが、タンパク含有率と正の相関が認められ、種皮のa*値(赤味度)と負の相関が認められた。  生アンの色は種皮色に比ベ、L*値は著しく高く、a*値およびb*値は低かった。加糖した場合には、L*値は著しく低下し、a*値はわずかに高まった。  種皮、生アン、加糖アンのL*値およびa*値には、それぞれお互いに有意な正の相関関係が認められ、種皮のL*値およびa*値は加糖アンの色にまで影響していることが明らかとなった。


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