農業研究本部

サテライトRNAの利用によるメロンモザイク病(CMV)の弱毒ウイルスの作出

萩田 孝志、佐々木 純、向原 元美、柳山 浩之

北海道立農試集報.73,5-10 (1997)

 サテライトRNAを利用してメロンモザイク病に対するCMV弱毒株の作出を試みた。道内各地のCMV感染植物133株中6株からサテライトRNAを分離した。得られたサテライトRNAを付加したCMV弱毒株をタバコ1品種およびメロン13品種に接種した結果、モザイク病徴が原株に比べやや軽減した。  農家ほ場においてハウス栽培メロンに弱毒株を接種し、強毒株接種区と生育および収量を比較した。その結果、強毒株接種区は、生育抑制および葉や果実のモザイク病徴が顕著に現れたのに対して、弱毒株接種区は生育抑制もみられず、葉および果実のモザイク病徴がわずかに点在したものの、果実の重量並びに外観品質も強毒株接種区に比べ、明らかに優った。


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