農業研究本部

菜豆かさ枯病の接種検定法と抵抗性個体の選抜

平井 泰、白井 佳代、飯田 修三、白井 滋久

北海道立農試集報.75,73-79 (1998)

 菜豆かさ枯病の抵抗性検定方法として、噴霧接種法は出芽個体に合わせて接種できるため試験精度が高く適していたが、種子浸漬法は吸水特性の差により発病率、出芽に影響を与えるため適していないと推察された。噴霧接種法の接種源の菌濃度と平均発病程度には一定の傾向がなく、100倍希釈でも出芽始から頻繁に接種すると十分な効果が認められた。接種は出芽始から連続して行うことで抵抗性の差が明瞭となった。接種回数は、4~7回では発病度が年次により不安定となるため、対照品種に発病が認められるまで頻繁に接種する必要があると推察された。実用品種にかさ枯病抵抗性を導入するために、かさ枯病抵抗性の2品種を1回親として戻交配し、噴霧接種法により選抜を行った。この結果、実用品種に近い粒形、粒色で、「姫手亡」並~以上のかさ枯病抵抗性を示す13系統群21系統79個体1564粒を得た。


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