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酪農試験場

根釧農試研究通信:第6号品種2

根釧農試 研究通信  第6号

1996年3月発行)

新牧草・飼料作物優良品種および馬鈴しょ新品種の紹介

2 シロクローバ・とうもろこし優良品種

1.牧草品種

・シロクローバ「LUNE DE MAI」(ルナメイ)」

特性:大葉型(ラジノ型)で、1番草の開花始めが「カルフォルニアラジノ」より2日早い晩生品種です。収量は「カルフォルニアラジノ」と同様ですが、越冬性に優れています。採草、放牧用としてイネ科との混播で利用します。

・シロクローバ「WWV-14(ラモーナ)」

特性:中葉型(コモン型)の中生品種です。従来品種である「ソーニャ」に比べて、収量および混播適性が並かやや優れています。

・シロクローバ「RIVENDEL(リベンデル)」

特性:小葉型で、早晩性は「ソーニャ」より1日~2日遅い中生品種です。従来の「コモン型」より葉が小さい特徴を有しています。一般にチモシーとシロクローバを混播すると、チモシーが抑圧されることがありますが、本品種は葉が小さいのでシロクローバが優先することがありません。しかし、オーチャードグラスに対する競合力は「ソニャー」よりやや弱く、オーチャードグラスに抑圧される傾向があります。したがって、本品種は放牧用として、チモシーとの混播で利用します。

・シロクローバ「TAHORA(タホラ)」

特性:早晩生は「ソーニャ」より1日遅い中生品種です。前品種と同じ小葉型でほぼ同様に利用します。

2.とうもろこし(サイレージ用)品種

・「SH2112(DK212)」

特性:熟期は早生の中に属します。乾総重およびTDN収量は「ダイヘイゲン」、「ワセホマレ」より多収で、かつ耐倒伏性に優れています。なお当品種は年次によって、包葉先端から子実が顕著に露出することがあります。普及対象としては、道央北部、十勝、網走ならびに根釧、道北の気象条件が良好な地域となっています。