計量魚群探知機の解析技術が評価された!
全国場長会からの表彰

図1 稚内水試岡田場長と三宅科長(左)
これは、同グループで取り組んできた「計量魚探を用いたスケトウダラの資源量推定に関する研究」が全国の水産試験場長から高く評価されたものです。
計量魚群探知機の解析技術とは?
計量魚探については、これまでにも様々な場面で説明されていますが、もう一度簡単に紹介します。
一般的な魚探は、音波の反応で魚の有無を調べますが、計量魚探では、“どの大きさの魚がどれ位いるのか”までを推定することが出来ます。
ただし、「何センチの魚が、何匹います。資源量は何トンと推定できます。」といった結果が、調査機器から直接数値で出てくるわけではありませんし、音響データの反応記録は魚種別に異なるので、これらを解析する技術が必要となります。
稚内水試では、計量魚探の世界的なスタンダード機であるシムラッド社のEK500とデータ解析装置(BI500)を1995年に整備し、1996年のスケトウダラ資源調査から実用化に向けた技術開発に着手しました。
この間、調査時刻(昼と夜)と精度との関係や昼夜間の補正、原因不明のノイズなどに悩まされたりしながらも実用化にこぎつけ、現在では精度の高い調査結果を得ているほか、ホッケやイカナゴなど、スケトウダラ以外の調査への応用技術も開発中です。
一般的な魚探は、音波の反応で魚の有無を調べますが、計量魚探では、“どの大きさの魚がどれ位いるのか”までを推定することが出来ます。
ただし、「何センチの魚が、何匹います。資源量は何トンと推定できます。」といった結果が、調査機器から直接数値で出てくるわけではありませんし、音響データの反応記録は魚種別に異なるので、これらを解析する技術が必要となります。
稚内水試では、計量魚探の世界的なスタンダード機であるシムラッド社のEK500とデータ解析装置(BI500)を1995年に整備し、1996年のスケトウダラ資源調査から実用化に向けた技術開発に着手しました。
この間、調査時刻(昼と夜)と精度との関係や昼夜間の補正、原因不明のノイズなどに悩まされたりしながらも実用化にこぎつけ、現在では精度の高い調査結果を得ているほか、ホッケやイカナゴなど、スケトウダラ以外の調査への応用技術も開発中です。
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図2 データ解析装置(BI 500)
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得た成果と今後への期待
実用化に向けた新たな技術開発に取り組んだ結果、その功績が大きく評価されたことは大変喜ばしく、研究職員の志気も大いに向上すると思います。
また、研究職員と共に苦労しながら調査に携わってきた試験調査船の乗組員にとっては、大きな励みになることでしょう。
しかし、開発した技術は自分達(水試)の資源調査解析手法であり、浜の漁業者に直結しているわけではないので、浮かれているわけにはいきません。
「試験研究で得た成果をいかに浜へ還元するか?」。
これは、水産試験場に課された永遠のテーマです。開発した技術を用いて何を得るのか、そこから何をどのように浜へ伝えていくのかこそが重要であり、試験研究の最終的な目的だと思います。
稚内水試では、計量魚探調査で得た成果を迅速に漁業者に周知するため、調査終了後2週間程度で「速報」を作成して関係機関に送付しているほか、適宜HPなどでも公開してきました。
また、スケトウダラやホッケをメインのターゲットとしている沖底漁業者に対しては、秋漁の前に沖底プラザを開催し、資源量や漁況予測などを調査結果に基づいて説明しています。
また、研究職員と共に苦労しながら調査に携わってきた試験調査船の乗組員にとっては、大きな励みになることでしょう。
しかし、開発した技術は自分達(水試)の資源調査解析手法であり、浜の漁業者に直結しているわけではないので、浮かれているわけにはいきません。
「試験研究で得た成果をいかに浜へ還元するか?」。
これは、水産試験場に課された永遠のテーマです。開発した技術を用いて何を得るのか、そこから何をどのように浜へ伝えていくのかこそが重要であり、試験研究の最終的な目的だと思います。
稚内水試では、計量魚探調査で得た成果を迅速に漁業者に周知するため、調査終了後2週間程度で「速報」を作成して関係機関に送付しているほか、適宜HPなどでも公開してきました。
また、スケトウダラやホッケをメインのターゲットとしている沖底漁業者に対しては、秋漁の前に沖底プラザを開催し、資源量や漁況予測などを調査結果に基づいて説明しています。
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図3 事例 「スケトウダラ速報」の一部
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これらの対応は、総じて漁業者から好評を博していますが、資源量推定や資源動向予測を的確に行い、適正な資源管理方策を提言していくためには、今後も常に調査精度の向上を図っていく必要があります。
今回の授賞は、これまでの研究結果のみならず、これからのたゆまぬ努力に対する励ましの意味も込められているのではないでしょうか。
今回の授賞は、これまでの研究結果のみならず、これからのたゆまぬ努力に対する励ましの意味も込められているのではないでしょうか。
(稚内水産試験場企画総務部 谷内和人)