■北海道の木々たち


北海道の森林の広さはおおよそ554万ヘクタール。日本の森林の広さのうち20パーセントが北海道にあり、北海道は日本の中でも特に緑の豊(ゆた)かな地域(ちいき)といえます。
南北に長い日本の中でも北海道は寒い地域にあり、本州より南の地域とは木のしゅるいがちがいます。
北海道の木のしゅるいは、エゾマツやトドマツなどの針葉樹(しんようじゅ)とナラやカンバ類などの落葉広葉樹(らくようこうようじゅ)がほぼ半分ずつで、これらの木がまざった森が多く見られます。

広葉樹48%(ナラ類、カンバ類、シナノキ、カエデ、ブナ、ニレ、ハリギリ、タモ類、カツラなど) 針葉樹52%(トドマツ、エゾマツ、カラマツ、アカエゾマツ、スギ、ヒバなど)

北海道の森にある木のりょうの (平成31年4月)

森林には、もともとその場所に生えていた木がタネを落とし、次の子どもが育っていく天然林(てんねんりん)と、人の手で新たに木を植えて育てていく人工林(じんこうりん)とがあります。
天然林は木のしゅるいが多く、その場所にしかないものや、その地方の産業に関係の深い木などがあります。

 

     ※面積(めんせき)=広さ    (数値は令和元年度北海道林業統計より抜粋)

一方、人工林は、人が木ざいとしてよく利用する木だけをたくさんふやすために、人が植えて育てた森で、効率(こうりつ)よく木ざいを生さんできる場所です。
スギやカラマツはもともと北海道にはなかった木で、本州からタネや苗木(なえぎ)を持ってきて植えたのが始まりです。
今では、北海道の南の方ではスギが、東の方を中心に広い場所でカラマツが植えられています。
トドマツやエゾマツは、もとから北海道に生えていた木で、人が使うために、タネをとり木の苗を作って、山に植えられました。

人工林では毎年決められたりょうの木がきられ、私たちのくらしに役立つ木ざいや紙製品(かみせいひん)、燃料(ねんりょう)などがつくられています。

北海道の人工林では、トドマツの森林が一番多く、次に多いのがカラマツです。
おじいさんやひいおじいさんの時代に植えられたこれらの木が、50年、60年たって、大きく太くなり、使えるようになってきました。
これらをむだにしないように使うための色々なぎじゅつを開発したり、研究したりしているのが、林産試験場です。