研究開発成果5/生産技術の高度化
研究開発成果5/生産技術の高度化
大気圧プラズマによる材料表面の高機能化
Surface Modification by Atmospheric Plasma
材料技術部 | 片山 直樹・齋藤 隆之 |
■研究の背景
プラズマは正、負の荷電粒子が共存し、電気的に中性になっている状態です。 このプラズマ中では元素が非常に活性で反応性が高くなることから 材料表面の改質処理に利用されています。 プラズマ表面処理は乾式プロセスで従来の薬品処理と比べて 低環境負荷である特徴を有しています。 従来は低圧下でしか安定したプラズマを発生させることができなかったため、 生産性に課題が有りましたが、近年、大気圧下で安定した低温プラズマの発生が可能となってきました。
本研究では、大気圧プラズマによる材料表面の清浄性や接着性等の改質技術に取り組みました。
■研究の要点
- 安定プラズマ発生条件の検討
- プラズマ表面処理効果の評価方法の検討
- 各種材料の大気圧プラズマ表面処理

■研究の成果
- 高分子、金属等の各種材料に対するプラズマ照射条件 (ガス種、照射時間等)と表面改質効果(ぬれ性、官能基修飾等)について検証しました。
- 樹脂材料へプラズマ処理を行うことで接着性改善の有効性を確認しました。
- 接触角測定、表面解析、接着強度測定等、プラズマ表面処理効果の評価技術を確立しました。