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工業試験場

研究開発成果7/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術

研究開発成果7/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術
サケ脱血処理実用機の開発
Development of Product version Machine for Drawing Blood of Salmon
情報システム部 多田 達実・鈴木 慎一

■研究の背景

本道サケ漁業では、養殖サケが大量輸入されるなか、道産サケの国内需要が伸び悩んでいます。 国内需要の確保・拡大方策の一つとして、脱血による鮮度維持が始められていますが、 船上での手作業による脱血処理は、サケが大型魚であり危険を伴うことから、 効率的かつ安全に処理するための補助具や装置の開発が望まれています。 本研究では、過去3年間に行った装置内でサケの暴れを抑えながら安定した脱血処理を行う技術開発を基礎として、 サケの装置挿入後から脱血処理、排出までの自動制御化による操作性と処理能力の向上、 およびコストを大幅に低減したコンパクトなサケ脱血装置の実用機の開発に取り組みました。

■研究の要点

  1. 操作の自動化
  2. サケの誘導・整列方法の効率化
  3. コストを抑える構造設計と部材選択

 

■研究の成果

  1. サケの位置を検出するセンサやフットスイッチを用いた一人で操作ができる制御システムを開発しました。
  2. 網上げ直後のサケの暴れを押さえて装置への挿入が容易となる沈静化技術を開発しました。
  3. 前述の技術を取り入れた試作装置を定置網漁船に持ち込んで試験を行い、効率的な脱血作業ができることを確認しました。
  4. 実験機の設計を基本としてコストを大幅に低減したコンパクトなサケ脱血装置の実用機を設計・試作しました。

 

金田一商事(株)、標津町、標津漁業協同組合、
標津漁協さけ定置漁業部会、(財)釧路根室圏産業技術振興センター
お問い合わせ先
ものづくり支援センター工業技術支援G
TEL:011-747-2345
FAX:011-726-4057
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