研究開発成果9/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術
研究開発成果9/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術
カラマツ大径材による建築用材生産技術の検討
Study on Manufacturing Technology for Large-diameter Japanese Larch Building Materials
情報システム部 | 髙橋 裕之・本間 稔規・飯島 俊匡 |
■研究の背景
道内におけるカラマツ人工林面積の約7割は40年生以上の林齢に達しており、 今後は大径材の生産量増大が見込まれています。このため、大径材から柱や梁などの 建築用材を地域の製材工場で生産し、地域で住宅等に活用する「地材地消」の推進が期待されていますが、 カラマツ製材工場では中・大径材から建築用材を生産している工場は少なく、 カラマツ製材総出荷量に占める建築用材の割合は僅かです。カラマツ大径材の利用拡大を図るためには、 品質や性能の確かな建築用材を安定供給できる生産技術を早急に確立する必要があります。
そこで、林産試験場と共同でカラマツ大径材の建築用材生産技術の検討に取り組み、その一環として 原木の形状から最適な木取りを行うための支援ツールとして、 画像処理技術を用いた原木形状計測システムの開発に取り組みました。
■研究の要点
- 画像処理技術を用いた大径材用製材木取り支援のための原木外観形状計測手法の検討
- 既存の帯のこに搭載可能な形状計測システムの構築、および、動作試験
- 木取りシミュレーションソフトウェアとの連携システムの構築

■研究の成果
- 両木口面および側面画像を基に原木外観形状計測する手法を検討しました。
- 形状計測システムを構築し、既存の帯のこ装置に搭載して動作試験を行い、外観形状を計測できることを確認しました。
- 木取りシミュレーションソフトウェアとの連携により原木に最適な木取りパターンが提示できることを確認しました。
- 今後は、製材工場での活用を目指したシステム開発を行い、実用化を進めます。
道総研 林産試験場