研究開発成果14/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術の開発
研究開発成果14/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術の開発
IPv6に対応した組込みシステム用IPSecモジュールの開発
Development of an IPSec Module for the IPv6 Network of Embedded Systems
ものづくり支援センター | 堤 大祐 |
情報システム部 | 大村 功 |
■研究の背景
組込みシステムのネットワーク環境はIPv4アドレスの枯渇問題によるIPv6への移行や、 暗号化などによる通信の保護が必要となっています。 本研究では通信の安全性を確保するためのセキュリティ・プロトコルである IP Security Protocol(IPSec)をIPv6およびAdvanced Encryption Standard(AES)に 対応させたIPSecモジュールの開発に取り組みました。
■研究の要点
- ソフトウェアによるAES暗号処理機能の開発
- Field Programmable Gate Array (FPGA)を用いたハードウェアによるAES暗号処理機能の開発
- IPv6/IPv4に対して同時通信できるデュアルスタック・サポート対応機能の開発
- 小型ボードの開発と、上記機能の動作検証

■研究の成果
- リアルタイムOS(TOPPERS/ASPカーネル)と苫小牧高専が開発したTCP/IPプロトコルスタック (TINET)上で動作するソフトウェアによるAES暗号処理機能を開発しました。
- AES処理の一部をハードウェア・モジュール化し、独自仕様の小型CPUで制御した ハードウェアによるAES暗号処理機能を開発しました。
- IPv6/IPV4のどちらのプロトコルにおいても動作するAES暗号処理機能を実現しました。
- 小型ボードを開発し、IPv6/IPv4のプロトコルにおけるIPSec通信の動作検証を行いました。
※本研究の一部は総務省の戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の委託研究に基づく結果による。
苫小牧工業高等専門学校 北海道苫小牧市字錦岡443番地 Tel.0144-67-8937