研究開発成果21/エネルギー関連技術
研究開発成果21/エネルギー関連技術
牛乳冷却機能を備えた氷蓄熱ヒートポンプ給湯システムの開発
Development of Ice Thermal Storage Heat Pump Water Heater with Milk Cooling Function
ものづくり支援センター | 保科 秀夫 |
環境エネルギー部 | 岡 喜秋・平野 繁樹・三津橋 浩行 |
■研究の背景
(有)柳田電気はH18~20年度に、牛乳を冷却すると同時に採集した熱を利用して効率良く温水を作るヒートポンプ給湯システムを開発しました。 しかし、その普及を図る中で、搾乳時間以外の時間帯での運転が可能なシステムの要望がありました。そこでH21~22年度に、 氷を液体に分散させたシャーベット状の二相流体として利用することで安定して高い熱交換効率を特徴とするダイナミック方式の氷蓄熱槽を組み込むことで、 搾乳時間以外の時間帯での運転を可能とするシステムを開発しました。
このシステムの更なる効率化を目指し、氷を冷却面に固着して利用することで 構造が単純でメンテナンス性に優れた特徴を持つスタティック方式の氷蓄熱槽を組み込んだ模擬システムを開発し、 ダイナミック方式のシステムと同条件で比較することにより、本システムに最適な氷蓄熱方式を確立することを目的としています。
■研究の要点
- 氷蓄熱槽の設計
- 実用規模の模擬試験システムの設計、試作
- 模擬運転試験
- システムの省エネルギー性や経済性の評価

■研究の成果
- スタティック方式の氷蓄熱槽を組み込んだ実用規模のヒートポンプ給湯システムを開発し、模擬試験を行いました。 その結果、先の研究で開発したダイナミック方式を主としたシステムよりエネルギー効率が高いことがわかりました。
- 北海道建設新聞(2011年8月18日)、日本農業新聞(2011年10月24日)、酪農ジャーナル(2011年3月号)に掲載され、 テレビ北海道の番組(2012年2月22日)で紹介されました。
- 今後は、実際の酪農牛舎に設置し、実証試験を行う予定です。
北海道新エネルギー事業組合 北海道標津郡中標津町桜ヶ丘3丁目17番地 Tel.0153-77-9400