越後沼

Lake Echigo

所在地 (Location) 江別市 (Ebetsu City)
成因 (Origin) その他 (others)
湖面標高 (Elevation) 8 m
湖面積 (Surface area) 0.11 km2
最大水深 (Max. depth) 不明 m
容積 (Volume) 209 ×103 m3
集水域面積 (Watershed area) 0.23 km2

沼の北側から南方向を撮影。沼とその周囲の湿原は、開拓前の石狩大湿原の名残を留めている。道央自動車道と江別東インターチェンジが隣接している。(2022年9月28日撮影)

越後沼(エチゴヌマ)は、江別市と南幌町間の国道337号と道央自動車道の交差する付近に位置する小さな沼である。越後沼の成因について、田中 [1] は、古い河跡湖か、もしくは後背湿地に起因するものと推定している。

かつて、夕張川が石狩川に合流する付近は、明治19年に北越植民社が試墾地として入植したところであり、越後村と呼ばれている。越後沼の名も、その地名に由来すると思われる。

越後沼は、湖面標高8 m、湖面積0.11 km2の浅く小さな淡水湖である。

集水域の土地利用状況は、湿原などから成る荒地が5割弱を占めるほか、農用地が約4%となっている。

1991年8月におこなった調査では、湖水は淡黄色であり、植物プランクトンなどによって、若干濁っており、透明度は1 mであった。ヨシ、フトイ、サンカクイなどの植物が確認された。このときの、Chl-a 濃度は、12 µg/L であり、Peridinium sp.、Melosira granulataPandrina morumなどの植物プランクトンが確認されている。

2022年9月の調査では、透明度が0.8 mでChl-aが20 µg/Lを超える濃度となっていた。TN濃度が1.0 mg/Lを超えており、栄養塩濃度レベルは、過富栄養湖のレベルにあった。

水質データ(表層)
調査日 地点 全水深
[m]
透明度
[m]
pH Cl-
[mg/L]
アルカリ度
[meq/L]
DO
[mg/L]
COD
[mg/L]
TOC
[mg/L]
TN
[mg/L]
TP
[mg/L]
Chl-a
[μg/L]
1979-08-30 St-1 1.1 7.6 6.0 6.9
1985-10-08 St-1 1.1 7.2 14.5 9.6 13
1991-08-08 St-1 2.5 1.0 7.7 18.0 0.688 8.2 12.7 8.6 0.73 0.081 12
2022-09-28 St-1 1.9 0.8 8.1 11.9 0.538 9.4 16.8 1.12 0.043 24
調査地点図
集水域の土地利用
栄養度の推移(表層)
水質鉛直プロファイル

[1] 田中正明,2004.日本湖沼誌II,名古屋大学出版会.