コムケ湖

Lake Komuke

所在地 (Location) 紋別市 (Monbetsu City)
成因 (Origin) 海跡湖 (lagoon lake)
湖面標高 (Elevation) 0 m
湖面積 (Surface area) 4.84 km2
最大水深 (Max. depth) 5.3 m
容積 (Volume) 7000 ×103 m3
集水域面積 (Watershed area) 54.55 km2

湖の東部から西方向を撮影。コムケ湖は3つの湖盆が水路でつながったような形状をしており、写真には東側の最大湖盆が大きく写っている。写真右側には1977年に作られた永久湖口が見える。(2023年9月4日撮影)

コムケ湖は、紋別市東部のオホーツク海沿いのシブノツナイ湖の西北西側隣りにあり、海とは狭い砂州で隔てられている。この湖は、海側の湖岸が直線的であるが、背後は入り組んだ複雑な湖岸線を示している、海跡湖である。

「コムケ」とは、「曲がっている」の意で、湖の形状の特徴からこう呼ばれたと言われている。

コムケ湖は、湖面標高0 m、最大水深5.3 m、湖面積4.84 km2、集水域面積54.55 km2の浅い汽水湖である。

流入河川は、オンネコムケナイ川、秋平川などである。流出口は1977年に作られた永久湖口で海と通じている。

集水域の土地利用は、森林が約49%、農用地が約35%を占めている。上流域には森林が多く、下流域には農用地が多くなっている。湖岸は湿地帯であり、コムケ原生花園などの自然豊かな地域である。また、キャンプ場も設置され、シーズンには多くの人が訪れる。

1977年から、浅海漁場開発事業が実施され、永久湖口の確保と、湖内漁場環境の整備が進められてきた。現在では、ホッカイシマエビやカキなどの漁獲が得られている。

コムケ湖は、最深部を有する南東側湖盆と複雑な形状をもつ北西側湖盆があるが、北西側は浅く調査が困難なため、これまで、南東側のみにて水質調査を行っている。

2022年7月の水質はTN、TPとも中〜富栄養湖レベルだった。長期的にはややTPの増加傾向が認められる。

2022年7月の水質鉛直プロファイルは水深0.7〜0.8 mに水温躍層があり、躍層より上層でやや塩分濃度が低下していた。

水質データ(表層)
調査日 地点 全水深
[m]
透明度
[m]
pH Cl-
[mg/L]
アルカリ度
[meq/L]
DO
[mg/L]
COD
[mg/L]
TOC
[mg/L]
TN
[mg/L]
TP
[mg/L]
Chl-a
[μg/L]
1979-08-07 St-2 1.5 >1.5 8.1 7.2 0.50
1982-10-06 St-2 0.4 7.9 6340 8.6 7.9 0.41 0.016 2.1
1985-09-10 St-2 1.5 >1.5 7.4 13200 7.3 4.2
1991-08-19 St-2 1.4 >1.4 8.1 19700 2.06 6.8 1.8 1.3 0.68 0.027 4.2
1996-05-22 St-2 1.6 >1.6 8.5 13600 1.79 12.4 3.2 1.7 0.43 0.029 1.0
2022-07-07 最深部 1.5 >1.5 8.2 16800 1.82 8.5 4.0 0.35 0.030 2.3
調査地点図
集水域の土地利用
栄養度の推移(表層)
水質鉛直プロファイル