長節湖

Lake Choboshi

所在地 (Location) 根室市 (Nemuro City)
成因 (Origin) 海跡湖 (lagoon lake)
湖面標高 (Elevation) 7 m
湖面積 (Surface area) 0.48 km2
最大水深 (Max. depth) 7.1 m
容積 (Volume) 1230 ×103 m3
集水域面積 (Watershed area) 2.21 km2

長節湖(チョオボシコ)は、温根沼の東の太平洋側に位置している。

この湖の周辺は、三方が30 m程度の丘陵地で、東側が砂浜となって、海岸とつながっている海跡湖である。

「長節」の語源は、チョウプウシ(魚の多い所)、チュイプシ(小川の波で水溜りの水が破れ流れ出るところ)、あるいはチュプウス(舟で温根沼へ山越)が、考えられている。

長節湖は、湖面標高7 m、最大水深7.1 m、湖面積0.48 km2、集水域面積2.21 km2の淡水湖である。

流入河川は、3本確認されており、流出水は湖の北東端から太平洋に注いでいる。

集水域の土地利用は、ほとんどが山林や湿地帯などの自然地である。長節湖一帯は、野付風蓮道立自然公園に指定されている。

表層の水質データを表に示した。塩化物イオン濃度は50 mg/L以下と、海の近くにあるにもかかわらず高くなく、海水の逆流入が無い淡水湖である。

1988年5月から1889年2月の間、年8回の詳細調査が行われたが、1年を通して、Chl-a濃度が比較的高かった。特に、夏から秋にかけて高く、冬期でも14 µg/Lと比較的高い値を示しており、植物プランクトンの現存量の高い湖沼であると思われる。長節湖は富栄養湖であり、TN濃度は、時折、過栄養湖域に達している。

水質データ(表層)
調査日 地点 全水深
[m]
透明度
[m]
pH Cl-
[mg/L]
アルカリ度
[meq/L]
DO
[mg/L]
COD
[mg/L]
TOC
[mg/L]
TN
[mg/L]
TP
[mg/L]
Chl-a
[μg/L]
1979-07-03 St-2 1.8 7.1 9.2 3.1
1983-05-17 St-2 3.5 1.5 7.3 36.5 10.4 7.9 0.50 0.052 9.8
1985-10-01 St-2 1.3 7.2 33.0 11.3 23
1988-05-17 St-2 1.2 7.6 28 10.2 11.0 0.54 0.063 16
1988-06-28 St-2 1.0 9.4 21 11.7 14.0 0.93 0.064 29
1988-07-26 St-2 0.4 9.4 20 10.1 18.0 1.20 0.070 11
1988-08-16 St-2 0.7 9.6 10.7 17.0 1.30 0.065 31
1988-09-20 St-2 0.8 8.2 23 17.0 1.10 0.084 61
1988-10-26 St-2 0.8 6.8 10.9 19.0 1.20 0.089 44
1988-11-15 St-2 1.0 7.1 8.9 17.0 1.00 0.078 52
1989-02-02 St-2 7.1 22 15.0 12.0 0.85 0.038 14
1991-08-28 St-2 2.5 0.4 8.0 41 0.267 8.6 18.7 6.0 1.07 0.294 52
1994-07-19 St-2 2.5 0.7 9.3 19.8 0.281 8.1 23.0 10.3 1.03 0.060 81
1999-07-28 St-2 1.9 1.0 8.4 18 0.304 10.0 13.0 6.7 0.88 0.045 17
調査地点図
栄養度の推移(表層)