農業研究本部

単為結果性トマト品種の生育,収量および品質特性評価と摘果の影響

大久保進一,髙濱雅幹,尾崎洋人,中住晴彦

道総研農試集報.104,67-73 (2020)

 北海道におけるトマトの主要な作型であるハウス夏秋どり栽培において,単為結果性トマト品種の特性を調査し,非単為結果性品種と比較した。ホルモン処理した非単為結果性品種と比較して,単為結果性品種はホルモン処理を行わなくても高い着果率を示した。単為結果性品種は,非単為結果性品種に比べ平均一果重は軽いが着果数が多いため良果収量は概ね基準収量(10,000kg/10a)に達していた。単為結果性品種‘パルト’および‘F1-82CR’の各果房を4果に摘果すると,総収量および良果収量は減少し,M規格以上の収量にも増加はみられなかった。また,良果および不良果発生率ならびに糖度に差はみられなかった。このことから,両品種には各果房を4果に摘果する従来の摘果法は適さないと考えられた。


全文(PDF)