農業研究本部

北海道耕地土壌の2016~2019 年における炭素貯留量

中村 隆一,藤井 はるか,竹内 晴信

道総研農試集報.108,29-35 (2024)
 

 北海道内各所の圃場に設けた507 地点において2016~2019 年まで表層30cm 深までの土壌炭素貯留量を調べ,2018 年における耕地面積により全道の炭素貯留総量を推定した。うち90 地点にて2008 年~2016 年の期間の炭素貯留量の変化を調査した。その結果,土壌区分別の炭素貯留量は泥炭土>火山性土>台地土,低地土で,その平均値は順に191.3, 120.2, 86.4, 85.3 t/ha であった。作付作物種別では,草地>普通畑・野菜畑>水田の順で,その平均値は順に121.7,102.6,103.7,88.4tC/ha であった。全道耕地の炭素貯留総量は1.3 億tC と推定された。炭素貯留量の変化は2008 年~2016 年の期間に一定の方向性を示さなかった。
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