農業研究本部

北海道耕地土壌の2 0 2 0 ~ 2 0 2 3 年における炭素貯留量

竹内晴信,藤井はるか,細淵幸雄

道総研農試集報.110,47-56 (2026)
 

 2 0 2 0 ~ 2 0 2 3 年の全道5 3 0 地点における深さ0 . 3 mまでの土壌炭素貯留量は全平均で111Mg ha- 1 ( 以下同) であった。作目別では果樹7 6 ≒ 水稲8 9 ≒ 野菜9 9 ≦ 畑作物1 0 5 < 牧草1 3 6 の順で, 土壌別では低地土8 8 ≒ 台地土9 5 < 火山性土1 2 8 < 泥炭土1 7 2 で差が認められた。北海道内の土壌別作目別作付面積を推定の上, 全道耕地1 1 4 万h a の炭素貯留総量を1 32C-Tg( CO2 で4 8 5Tg) と推定した。これは, 全国耕地の貯留量の約35%で, 北海道のCO2 排出量( 2 0 2 2 年) の1 0 倍に相当した。調査開始後4 年毎の各時期に少なくとも1 回以上調査を行い, 同一作目であっ
た1 2 5 地点の炭素貯留量の1 2 年間の変化を整理した結果, 有意ではないが泥炭土の炭素貯留量が19%低下し, 火山性土は有意に微増する傾向が認められた。それ以外の土壌や地目では経時変化の傾向は判然としなかった。以上の結果から, 北海道内における土壌炭素貯留量は概ね横這いに推移しているが, 泥炭土での変化を注視する必要がある。


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