農業研究本部

寒地稲作育苗の土壌肥料学的研究
第1報 苗床土壌の化学性実態とその反応矯正について

渡辺 公吉、稲津 修、黒川 春一

北海道立農試集報.20,1-11 (1970)

 近年にいたり、畑苗代土壌には適正なpH領域からはずれているものが多くなり、置 換酸度、強熱損失量、塩基置換容量、置換性MgO/K2O比、燐酸吸収係数などの化学的 諸性質にも特徴的な傾向を認めるようになってきた。  また苗床土壌の反応矯正方法ならびにその効果について検討したところ、高すぎる 土壌反応は硫黄粉または濃硫酸を用いて降下させ、低すぎる土壌反応は炭カルまたは 熔燐によって上昇させ、苗床土壌としての適正なPH領域に矯正することによって苗素 質が著しく向上することを認めた。


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