農業研究本部

小豆新品種「暁大納言」の育成について

後木 利三、佐藤 久泰、野村 信史

北海道立農試集報.25,70-80 (1972)

 「暁大納言」は、1960年北海道立十勝農業試験場において、「能登4小豆」を母と し、「早生大粒1号」を父として人工交配を行ない以後初期世代は集団育種法、後期 世代は系統育種法により育成し、1970年3月の北海道種苗審議会で奨励品種に決定し たものである。  本品種は中生種で、「早生大粒1号」に比較し成熟期が5日前後おそい良質、多収 の大粒種(大納言)である。草丈は「早生大粒1号」よりやや高いが、耐倒伏性はやや強く、分枝数着莢数もやや多い。  適応地帯は、熟期よりみて主として道央以南で、現在栽培されている小豆品種におきかえうる品種である。栽培上はやや密植にするか、施肥量を多めにすると多収が期待できる。


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