北海道における植物細菌病
３．Pseudomonas　lachrymans (SMITH　et　BRYAN)CARSNERによるキュウリの斑点細菌病

谷井　昭夫、馬場　徹代

北海道立農試集報．28，70-80 (1973)

　1969年に札幌市手稲区でキュウリの葉に一見べと病と類似した角形病斑を形成する 病害が発生した。これを検したところ細菌による病害であることが認められ、病原細菌を分離し、その細菌学的性質を検討した結果、北海道では従来未発生であったPseu domonas　lachrymans (SMITH　et　BRYAN)CARSNERによるキュウリの斑点細菌病(Angu lar　leaf　spot)と同定された。 　また本病原細菌の血清学的性質について寒天二重拡散法によって検討したところ、 易熱性抗原では多くの植物病原Pseudomonas属細菌と多数の共通または類似の沈降抗 原を有していたが、耐熱性抗原はPs.tabaci　6606の1菌株を除いて種特異的であっ た。

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