農業研究本部

タマネギおよびニラの白斑葉枯病

高桑 亮、斎藤 泉、谷井 昭夫、田村 修

北海道立農試集報.29,1-6 (1974)

 タマネギ白斑葉枯病は北海道のみならず、本州でのタマネギ生産にも最も重要な病 害となっている。  本病の病原菌についてはいまだ充分な検討を加えられていなかったが、数種のBotr ytis属菌が関係することが知られた。そのうち、B.squamosaが最も普通に分離される が、B.bysoidea、B.cinerea、B.alliiも分離される。このほか.B.tulipaeと同定され る菌も得られた。S.alliiは枯葉上に形成されるかさぶた状の菌核から分離されるが、 子のう盤を形成するが、分生胞子を形成しない。ニラの同様の病斑からも B.squamosa、B.bysoidea、B.cinereaなどが分離された。  なお本病は従来、葉枯病、灰色かび病、ボトリチス葉枯病などと呼ばれていたが、 これらを白斑葉枯病と呼ぶことにした。


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