スィートコーン新品種「ピリ力スイート」の育成について

仲野　博之、桑畠　昭吉、櫛引　英男、国井　輝男

北海道立農試集報．33，39-46 (1975)

　「ピリカスイート」(十生７号)は、1969年北海道立十勝農業試験場でカナダから導 入した自殖系統V574と既存自殖系統Ma21547の組合せによって得られた単交配一代 雑種である。 　1975年「とうもろこし農林交19号」として登録され、北海道の加工用兼生食用スイ ートコーン奨励品種となった。 　形態的特性は「ゴールデン・ビュウテイ」と「ゴールデン・クロス・バンタム」の 中間の稈長、着雌穂高を示し、分けつは少なく、全葉数は約14枚で、有効雌穂数は多 い。生態的特性は、「ゴールデン・ビュウテイ」より４日前後おそい早生種で、剥皮 雌穂重は同品種より約20％多い。耐倒伏性は中位であり、すす紋病抵抗性は弱い。 　食味、粒色、芳香等の加工適性は極めて良好であり、粒型の点からクリーム缶詰加工に適する。

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