農業研究本部

イネ葉しょう褐変病病原細菌によるイネ苗腐敗の発生

宮島 邦之

北海道立農試集報.36,63-68 (1977)

 移植後のイネ苗が6月上旬頃から腐敗する症状が1956年に北海道内各地で発生し、 その後も例年多少の発生は認められていた。  本症は、従来不定性苗立枯病として扱われ、病原菌は未確定であったが、近年葉しょう褐変病病原細菌と同種であると確認された。1976年にもまた道内6市町村で発生 が認められ、いずれの腐敗イネからも細菌が多数検出された。  本報では、これらの細菌が血清学的性質、ファージ感受性などの手法によって同上菌であることを再確認するとともに、本症が移植時の低温条件で多発しやすいことを 明らかにした。


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