農業研究本部

莢インゲン収穫機の実用化に関する研究

島田 実幸

北海道立農試集報.37,85-90 (1977)

 方式による莢インゲン収穫機の実用化について検討した。収穫機は1畦用牽引式で オランダプルーガ製を使い、ピッキングタインの回転速度は200~250rpmの範囲で調 整した。  栽植様式は1株当り1本立(畦巾60㎝、株間30、25、20㎝)、2本立(株間20、15、 10㎝)とし、収穫は7月28日、7月31日(適期)、8月3日に行った。  品種はストリングレスビーンブルーレイク274である。圃場機械収穫率は75-80%で 栽植様式や収穫時期による差異はなかった。ピッキング損失、分離口損失、選別口損 失はそれぞれ13一15%、1-10%、2%以下であった。  無傷莢収穫率は時期が進むにつれて低下するが、収量が増加するので、無傷莢収穫 量は8月3日の520Kg/10aが最も多かった。ピッキングタインに1㎜厚のビニールを被 覆することにより無傷莢収穫率は平均6%増加した。又、缶詰冷凍加工のブランチン グによって莢表面の軽微な傷は消えるので、製品として利用できる莢は収穫量の60- 70%に達し実用の見通しを得た。


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